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1995 年度 実績報告書

ステレオロジーにおける極値理論とその応用

研究課題

研究課題/領域番号 06680285
研究機関神戸商船大学

研究代表者

高橋 倫也  神戸商船大学, 商船学部, 教授 (80030047)

研究分担者 渋谷 政昭  慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (20146723)
キーワードステレオロジー / 極値理論 / Wicksell問題
研究概要

空間にランダムな大きさの球がランダムに配置されている.それを平面で切断して得られる円のデータから球の大きさの分布を推定したい.これはステレオロジーの古典的な問題でWicksellの小球問題と呼ばれる.
空間の球の大円面積の分布の切断円の分布への変換をWicksell変換,その逆をWicksell逆変換という.また,平面上のデータから空間の球の分布を求める事を解きほぐしという.今年度は次のことを研究した.
1.空間の球の大円面積の最大値の漸近分布が極値極限分布に従うとき,そのWicksell変換の最大値の漸近分布も同じ型の極値極限分布に従う事を示した.また,ある条件の下で逆が成立する事も示した.この結果を利用して Dress & Reiss(1992)の結果の拡張を行った.
2.パラメトリック・モデルの下で,与えられた体積中に含まれる最大球の寸法の予測法について調べた.新たな予測法を考え,それらの精度を理論とシミュレーション実験で確かめた.その結果,決められた個数の上位極値データを用いる予測法の精度が良い事がわかった.
3.Wicksell問題は不適切なノンパラメトリック推定問題として知られている.Wicksell変換と逆変換の性質を調べ,不適切となる理由を考えた.また,提案されている解きほぐし法を再検討し,その改善方法を提案した.しかし,改善はわずかであった.
今年度は,Wicksell変換や逆変換の性質を調べ,解きほぐしがうまく行かない原因を調べた.多くの解きほぐし法が提案されているが満足できるものはない.Wicksell逆変換の性質を考慮したより良い解きほぐし法を見つける必要がある.また,ノンパラメトリックな場合に空間の最大球の寸法の予測法を開発する必要がある.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Takahashi, Rinya: "The maximum size of the planar sections of random spreres and its application to metallurgy." Annals of the Institute of Statistical Mathematics. 48. 127-144 (1996)

  • [文献書誌] Takahashi, Rinya: "Maximum size estimation in Wicksell's corpuscle problem." Bulletin of the International Statistical Institute,. Book 2. 1174-1175 (1995)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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