研究課題/領域番号 |
06680286
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
統計科学
|
研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
田中 豊 岡山大学, 環境理工学部, 教授 (20127567)
|
研究分担者 |
尾高 好政 倉敷芸術科学大学, 産業科学技術学部, 教授 (50109740)
栗原 考次 岡山大学, 環境理工学部, 助教授 (20170087)
垂水 共之 岡山大学, 環境理工学部, 教授 (50033915)
|
研究期間 (年度) |
1994 – 1995
|
キーワード | Multivariate analysis / Sensitivity analysis / Influential observations / Influence function / Unmasking |
研究概要 |
平成6-7年度の研究実施計画のうち、(1)マスク効果について検討し、influential subsetsを探索する実用的な方法を開発する、(2)少数の変数を用いて全変数を代表する指標を構築するため、"変数の一部を用いる主成分分析"を提案したが、この方法に対する感度分析の方法を開発する、(3)多重共線性のあるときの回帰分析の方法である偏最小2乗法(PLS)について感度分析の方法を開発する、(4)感度分析のコンピュータプログラムを整理 公表する、の四つの課題について研究した。まず、(1)については、マスク効果の影響をさけて、複数個のinfluential observationsを見つける問題について、COMPSTAT'94の論文において共分散行列のロバスト推定にもとづく方法を提案したが、北京でのISI大会および統計数理研究所の共同研究7A11の研究集会において、Cook's local influenceとの関係を含め、一般的手順について論じた。(2)の"変数の一部を用いる主成分分析"については、後退消去型のアルゴリズムおよび感度分析(個体と変数の影響の評価)の方法について、ソウルのISIサテライト(ICSQP'95)での招待講演およびアメリカ数理・経営科学誌公表予定の論文で詳しく議論した。(3)の偏最小2乗法は多重共線のあるときの回帰分析の方法として、最近広く知られるようになった方法であるが、この方法で求められる回帰係数の推定値に対する影響関数を導き、それにもとづく感度分析の方法を提案した(日中統計シンポジウム)。さらに充実させて原著論文としてまとめるよう、現在、検討を進めている。(4)のコンピュータプログラムとしては、共分散構造分析の場合について整理し、プログラムSACSを公表した。このプログラムでは確認的因子分析、探索的因子分析、LISRELモデルにおける感度分析をおこなうことができる。現プログラムで一応の分析はできるが、マスク効果の影響を受けないロバスト法を組み込んで、ロバストでかつ効率のよいモデル探索・推定法の開発をおこなうことが、将来の課題である。
|