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1994 年度 実績報告書

標本分布の漸近展開近似の精度と標本の大きさ、次元数との関係

研究課題

研究課題/領域番号 06680293
研究機関明星大学

研究代表者

塩谷 実  明星大学, 教養部, 教授 (50116597)

研究分担者 岩下 登志也  東京理科大学, 工学部, 助手 (20266919)
宇喜多 義昌  明星大学, 理工学部, 教授 (70168673)
キーワード漸近展開近似の精度と標本 / HotellingのT^2-検定のOC関数 / 回帰分析 / 最小二乗法 / 数値実験による実験公式 / 楕円型母集団のもとでの漸近展開 / 分散構造に基づく検定法の比較
研究概要

課題に関する研究の第1年度は暗中模索の結果,漸く光が少し見えてきた段階である。検定統計量の正確な分布,漸近展開に基づく近似公式の両方がわかっている一標本の場合のHotellingのT^2-検定を用い,検定のOC関数について解決方法を模索したのである。しかしこの模索段階の研究で重要なことは,本末の目的が正確な分布が未知である場合を取り扱うものであるという観点に留意して研究を進めることである。未だ決定的な具体的な公式を得るに至っていないが,初年度の研究の概要を述べよう。
検定の有意水準を5%とし,次元数をP,自由度V,非心パラメーターを△で表わし,同じパラメーターの組に対する正確なOC関数の値と近似公式の値の差の絶対値をYとするとき,Y=f(P,V,△)+ε,ε=誤差,の実用になる簡単な形の関数fを探すのである。2つのタイプのfを考えた。(1)Y=CP^αV^βexp{a(△-b)^2},(2)Y=a_0+a_1△+a_2△^2+a_3V+a_4V^2+a_5P+a_6P^2+a_7△V+a_8△P+a_9PV+ε。これに基づいて,回帰分析の考え方を適用して最小二乗法により係数をきめるわけである。点(Y_i,P_i,△_i,V_i)の選択の仕方にも回帰の時の考え方を用いた。膨大な数値実験を繰り返し,最適なものを探しているわけであるが,個々の試行においては,正確な分布が未知の場合,正確な値の情報はシミュレーションによらなければならないことを考慮すれば,用いるパラメーターの組に数は大きくすることができないことが困難を大きくする。この結果は第2年度の初めには論文にまとまる予定で,学会,研究集会で発表されるだろう。
楕円分布が母集団分布である場合のHotellingのT^2に対するBartlettタイプの修正は,漸近展開をコンパクトな形に導いたものである。この楕円型母集団の場合には,漸近展開は仮設のもとでのいわゆるnull分布に対してのみ得られている。実験計画法に関しては,計画に基づく共分散構造の特徴を生かした検定法の比較を種々論じている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Toshiya IWASHITA: "Adjustment of Bartlett Type to Hotelling´s T^2-Statistic under the Elliptical Distribution" American Journal of Mathematical and Management Sciences:Volume in honor of Prof.M.Siotani. (1995)

  • [文献書誌] 宇喜多 義昌: "Random Vector xの母平均Vector uの多重比較方式の有効性の比較;PartII C_iu=0(i=1,・・・,r)の2つの検定" 明星大学研究紀要-理工学部-. 31. 1-12 (1995)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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