確率分布上のピタゴラス関係の理論の上に立って、推定量の平均ピタゴラス関係の立場から研究を行うことが目的であった。もう少し具体的な統計モデルについて研究を行った。 1)母数間の直交性を双対性の概念を用いて定義した。この定義によって従来直観的に考えられてきたGLMの基礎づけをした。またLRTの解析的構造について新しい知見を得た。 2)ノンパラメトリック回帰分析と通常の回帰分析では随分と構造が違う。冷静に考えれば相似性と非相似性の両面があるはずである。この研究ではノンパラメトリック回帰分析でみられる(近似的)等号条件が見いだせる。アイデアが固まってきた段階である。 3)MLEは過剰適合を起こすという作業仮説がある。因子分析の専門家である猪原氏(本年度客員)とこの仮説に基づいて、推定量のバイアス、不適合解について調べた。
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