研究概要 |
1.DEAのモデルのうちcone-ratio modelについて研究し,polyhedral cone-ratio methodにおいてadmissible-directionsを決める3つの方針を示した.即ち,(1)効率適なDMUの中,模範的と決定されたDMUsのもつウエイト(u,v)をすべて許容するような緩やかなcone,(2)模範的なDMUsの接触する最小直径のcone,(3)模範的なDMUsのcenterが張るconeをadmissible directionsとする方法である.これらは,NP困難な問題であるからそれに対する近似法をLPの範囲内で提案し,数値実験をおこなった.また,凸多面体のすべての頂点を求める福田公明の方法を用いて,この問題を解く方針について研究するとともに数値実験をおこなった.その結果,cone-ratio methodのadmissible coneをある程度客観的に決める方法が確立された.これらの結果は論文,An Observation on the Cone-Ratio Method in DEA(Research Report,Institute of Policy Science,Saitama University,94-B-7)となっている.この成果は日本OR学会1995年春期研究発表会において報告した. 2.DEAの各モデルにつき整理するとともに,それらを解くためのアルゴリズムの基本方針を検討した.即ち,(1)CCRモデルを解くための2段階LPの具体的な解法,効率的のDMUに対する正の双対変数の決め方,(2)カテゴリカルな変数を含む問題に対するLP解法,(3)異なるシステムを含む問題に対する非整数計画法的なLP解法について研究し,その成果を,Some Computational Issues in DEAとしてアメリカOR学会1994年秋期大会において発表した.
|