本年度は以下の事柄を実施し、その成果の発表を行なった。 (1)コミュニケーションモデルの構築 コミュニケーションの機能的分析を可能とする概念的モデルとして、階層レイヤーとオブジェクト化に基づきエージェントとオブジェクト思考を意識した『コミュニケーション環境モデル』の構築を行なった。 (2)WWW(World Wide Web)を用いた広域情報提供システムの開発 上記モデルを背景として、『都市環境評価装置』上に情報伝達実験および広域情報提供システムとしてWWWの運用を開始した。さらに、WWWを用いた広域ネットワーク上のゲ-ミングシミュレーションを開発し、国際シミュレーション&ゲ-ミング学会にて『A Large Scale Policy Game on WWW』と題し、さらにコミュニケーション実験を通じて得られた知見を、情報処理学会の人工知能研究会にて『WWWを用いたネットワーク型ノミックゲーム』と題し発表を行なった。 (3)原子力発電に対する意識およびメディアの影響調査の実施 原子力発電に対する意識および、その形成に影響を与えたと考えられるメディアの情報提供に対する効果を分析するため、福岡県北九州市小倉地区にて一般市民を対象にアンケート調査を実施した。調査結果は現在集計中であり、この集計結果を踏まえ、新たな情報提供システムの構築を行なう。
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