昨年度、福岡県北九州市小倉にて実施した、原子力発電に対する意識および、その形成に影響を与えたと考えられるメディアの情報提供に対する効果を分析のための調査についての集計・分析を実施し、その結果より、一般の市民の多くが、原発問題に関心を持っているにもかかわらず、その情報源の数、内容に不満を持っていることが明らかになった。 特に、情報源として大きいのは、既存のマスメディアであるが、信頼感の面からは、家族をはじめとするパーソナルコミュニ-ケーションの評価が高い。しかしながら、それらの内容の精度については問題が多いことから、それらを埋めるメディアの必要性が望まれる結果となった。 以上を満たすようなメディアとして、コンピュータネットワークを利用が最適と判断し、その可能性についての検討を行なった。特に、近年にインターネットの普及は、これまでの様々なメディアと比較しても大規模に進んでおり、自治体や行政における利用率も高くなってきている。 そこで、昨年度試作したWWW(World Wide Web. )を利用した広域情報提供システムの改良を図った。改良のポイントは、より利便性を高めるため、ワークステーション上で開発したシステムをパーソナルコンピュータ上でも動作可能とし、さらに維持・管理を容易なものとした。また、ネットワーク全体を仮想のデータベースとすることによって、利用者の要求に答えるとともに、利用することによって、データベースの更新、情報の信頼性の向上を図ることを目指している。 現在、上記システムについての評価を実施しているところである。
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