研究概要 |
本研究は可能性線形モデルとファジィニューラルネットをモデルとした可能性データ解析の新しい手法を提案することを目的とし、以下の成果を得た. 1.可能性線形モデルによる可能性データ解析:重み付きデータから可能性分布を求める同定問題を考察した.この問題は,可能性分布を指数型関数とし,中心と正定値行列を求める問題に交換される.正定値行列を求めることが困難であるので,主成分分析により軸変換を行い,各軸ごとの可能性分布を求める方法を提案した.この可能性分布をもとに可能性多変量解析の概念を定式化した.* 2.区間入出力関係を表現できる区間ニューラルネットを定式化し,区間ニューラルネットの学習アルゴリズムを導出した.入力の不完全情報を区間値で表現し,区間は可能性を示している.区間ニューラルネットは結合強度としきい値とが区間で表されたものであり,学習アルゴリズムによって最適な区間係数が得られる.区間データの識別問題を考察し,その応用として肝臓病の診断問題を取り扱った.この解析結果から本手法の有効性を確かめた.** 3.*と**とは国際会議の発表論文で以下の通り. * H.Tanaka,Possibility Multivariate Analysis,Fuzz-IEEE/IFES'95,Yokohama.March 20-24,1995. **H.Ishibuchi et al.,Neural-Network-Based Diagnosis Systems for Incomplete Data with Missing Inputs,Proc.ICNN '94 Orlando,Vol.6,pp.3457-3460,1994.
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