本研究の目標である具体的な教材開発を目指して、本年度は、日本オペレーションズ・リサーチ学会のORリテラシー研究部会のコアメンバーとして、どんな点い考慮して研究を進めるべきかについて討議を続けた。この中で、プレゼンテーションも2回行った。1つは、ORリテラシーとして考慮すべき具体的な能力とは何かを議論するための基本的なフレームワークの提案であり、もう1つは、アメリカの中学校における具体的な教材例の紹介である。この研究部会における討議に基づく第1回目の部会報告は、今年3月末の日本オペレーションズ・リサーチ学会の研究発表会において1つのセッションを設けて発表される。 このように状況の下で、本研究の研究代表者は、日本オペレーションズ・リサーチ学会の研究発表会において、次の2件の口頭発表を行った。 1.パチンコ機の「当たり」の「平均確率」について 2.パネルの特徴抽出によるシェア予測 これらの研究は、それら自体の目的に添って進められたものではあるが、本研究遂行にも役立つ材料になることが期待できるので、来年以降における本テーマの研究に役立てたいと考えている。特に、2つの研究は、データの観察が如何に大切であるかを示す結果になっているので、ORリテラシー教育のための材料として活用できるものである。
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