研究課題/領域番号 |
06680440
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
プラズマ理工学
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
小椋 一夫 新潟大学, 工学部, 助教授 (40214093)
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研究分担者 |
長 照二 筑波大学, 物理学系, 教授 (80171958)
南 一男 新潟大学, 工学部, 教授 (00023135)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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キーワード | 後進波発振器 / プラズマ / 電子ビーム / 分布関数 / チェレンコフ発振 / 遅波サイクロトロンメ-ザ / X線計測 / 制動X線 |
研究概要 |
後進波発振器におけるマイクロ波と電子ビームの相互作用を調べるため、電子ビームの空間的形状やエネルギー分布関数を実験的に評価する。X線計測により電子ビーム分布関数を調べるため、その対象はプラズマ後進波発振器であるが、ビームの発生と伝搬、後進波発振器の動作原理を明らかにする必要があった。以下に、究成果の概要をまとめる。 まず、プラズマ後進波発振器に用いる冷陰極と陽極による電子ビームの発生と伝搬の特徴を、ビーム電流、カソード印加電圧および電子ビーム焼き付けパターンなどから実験的に調べた。これにより、発振実験に近い条件でのX線計測を可能にした。 次に、マイクロ波発生実験により電子ビームパラメータと後進波発振器原理との関係を明らかにした。チェレンコフ発振領域と本研究で見いだした新しい原理の遅波サイクロトロンメ-ザ動作領域の存在が示された。プラズマが存在すると発振効率が数倍から10倍程度上昇し、どちらの動作に対してもこのプラズマ効果が確認された。 X線計測のために、シリコン表面障壁型検出器を用いたX線測定系および制動X線の角度依存性と検出器のX線感度を取り入れた解析コードを準備した。プラズマ後進波発振器のX線計測により、電流には寄与しないが数keVのプラズマ電子の生成が確認された。また、電子ビームの分布関数は、δ関数やマックスウェル分布関数では近似できず、かなり広がったプラトー分布に近いと推定された。 今後、X線計測のさらなる精度向上を計ると同時に電子ビーム分布関数の実験的評価データを蓄積し、その上で、電子ビーム分布関数とチェレンコフ発振や遅波・速波サイクロトロン共鳴相互作用との関係を実験的に解明していく予定である。
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