研究課題/領域番号 |
06680476
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
若谷 誠宏 京都大学, ヘリオトロン核融合研究センター, 教授 (00109357)
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研究分担者 |
中村 祐司 京都大学, ヘリオトロン核融合研究センター, 助教授 (20198245)
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キーワード | インターチェンジモード / シア-流 / L-H遷移 / ELM / Hモード / 新古典粘性 / 径電場 |
研究概要 |
径電場によるトーラスプラズマの閉じ込め改善の機構を解明するために、磁場により閉じ込められたプラズマの不安定性として普遍的なインターチェンジモードに注目し、その非線形発展の詳細を調べた。これまでの研究とは異なり、ポロイダル方向のシア-流の存在を考慮した。 バックグランドプラズマがシア-流を有していると、インターチェンジモードが成長すると同時にレイノルズ応力が大きくなり、ポロイダルシア-流が形成される。一方、ゆらぎはこのシア-流により安定化される傾向を有するので、インターチェンジモードの成長が飽和する。しかし、散逸効果によりポロイダル流形成の原因であるインターチェンジモードが減衰を始めるので、逆にシア-流が弱まり安定化効果も消える。そうすると、再びインターチェンジモードが成長する。このような緩和型非線形振動が発生することを数値シミュレーションにより示した。インターチェンジモードが抑制されたフェーズがHモードであれば、これはL-H遷移を説明するモデルにもなる。また、安定化されたフェーズが長くなると、インターミッテントな振動に見え、Hモード時に観測されているELMと呼ばれる現象の物理機構を説明するモデルにもなる。 安定なフェーズを長く保持するためには、径電場が大きくなり易い新古典粘性の小さい装置が適している。磁場構造と新古典粘性を広範囲の装置に渡り調べ、その可能性を示した。
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