本研究の初期段階では、5分メッシュにて、地表面流出の追跡のみを行っていたが、この場合でも、現有のワークステーションにて1ランに2ヶ月程度を要し、かつ、情報間の不整合性に大きく悩まされた。これらの経験などで蓄積したノウハウと、従来の研究により解明・開発されている各サブモジュールのモデル構造、アルゴリズムを参照して、わが国、アメリカ等の詳細な流域・流出情報が整備されている地域について、フィージビリティテスト、フィディリティチェックを行った。モデルから算出される流域区分、月単位の流出量及び流出負荷量などが主要な検討対象とした。 次に、アジア・太平洋地域を中心に、国内サブリージョンレベルの人間社会経済活動及び水系汚染物質排出活動情報の整備を行う。他地域については、国レベルの情報整備を行った。 世界全域の計算において、全域を一挙に算定することは、計算機能力から見て困難であったため、地域を区分して計算を行った。また気象情報として、アジア地域について、0.5度メッシュ地表面気象データ(WMO/ECMWF)を使用し計算を行った。
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