【装置の整備について】 自然や都市の音環境を各季節・時間にわたり計測し、機構、地形、植生など音をとりまく環境と、ととの強度、リズム、スペクトルなど物理特性との関連を明らかにするため、今年度(平成6年度)は計測装置として広帯域マイク(〜40kHz)、アンプ(〜200kHz)、デジタルレコーダ(98kHzサンプル周波数)ならびにスペクトル解析装置を整備した。これら装置の性能調査のため、11月に札幌市内で都市雑音を、郊外の山中において自然雑音を収録し、解析した。その結果、ほぼ予定の性能を確認した。また、収録データの解析から、風の影響が大きく、戸外での収録には風の影響を除く工夫が必要であることが判明した。 【音波のレイトレーシング・プログラムの開発について】 音環境の形成にあたり、気温や風の分布、地勢、植生などの自然構造や都市構造がその要因となるが、これらの役割を明らかにするために3次元で音の伝搬をシミュレーション解析する。そのためのソフトの開発を行うが、6年度には基本式の導出を行い、FORTRAN言語でプログラム化に着手した。 【名音地図について】 北海道の名音地図の作成については、平成6年度には着手出来なかった。また最近であるが、名音に関するデータの集積を、日本放送協会(NHK)が一般国民にラジオで呼びかけているようだ。
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