あおこ・赤潮の原因となる植物プランクトンのリモートセンシングには、植物プランクトンに含まれる植物色素クロロフィルaに特有な反射スペクトルの波長域が用いられ、異なる波長間の反射率の比からクロロフィルの濃度が推定される。 そこで、航空機(ヘリコプター)に主要設備であるデジタルカメラシステムおよび現有設備であるセ-モビュアーを搭載し、湖沼の可視域での反射スペクトルおよび温度分布の航空観測を平成6年秋より開始し、約1年間に亘り2〜3回/月の観測を行った。 また、地形図を基に航空写真の幾何学的補正システムの基本部分を現有のワークステーション上に構築した。 ヘリコプターの定期的な運航による時系列的データの観測を開始し、観測結果の一部を水中の植生指標として評価し「第6回世界湖沼会議-霞ケ浦′95」にて「衛星と航空機リモートセンシングによる湖沼環境モニタリング・システム」と題して発表した。 観測データの幾何補正システムの基本部分の構築をほぼ完了した。定期的な観測による大量のデータの処理を必要とするため、本システムの自動化を行っている。
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