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1994 年度 実績報告書

ダイオキシン類の環境挙動:松山平野におけるPCDD/DFの分布とゆくえ

研究課題

研究課題/領域番号 06680542
研究機関愛媛大学

研究代表者

脇本 忠明  愛媛大学, 農学部, 教授 (30036321)

研究分担者 松田 宗明  愛媛大学, 医学部, 助手 (00108408)
キーワードダイオキシン / PCDDs / DFs / 底質 / 土壌 / 水 / 魚介類
研究概要

本年度の計画は土壌調査と河川底質調査を予定していたが,次年度に予定している湖水環境の調査が出来たので併せて報告する。
(1)土壌調査については,採取対象土壌(水田,畑,果樹園,市内菜園,山間部土壌等)の種類を多く合計110点と予定以上に試料を採取した。これらの試料をできるだけ全部分析する事を考え,従来の土壌分析法の迅速化について検討をし現在分析中である。
(2)河川底質調査は,まず大きな河川8箇所を取り上げ,各河川の下流である沿岸海域の底質を調査した。底質のダイオキシン濃度は,PCDDsで620-11,000pg/g(平均5,700pg/g),PCDFsでは54-620pg/g(平均280pg/g)であった。ダイオキシン組成から推定すると,PCDDsの構成成分の中で最も存在量の多いものはOctachlorodibenzo-p-dioxin(OCDD)で,次いで7塩化物であった。この組成は水田中のそれと類似しており,松山平野の河川底質は主として水田土壌の影響を受けていると考えられる。
(3)湖水中のダイオキシン類の挙動についてほぼ傾向が明らかになった。調査地点は,松山平野の中の4カ所の農業用地を取り上げ,その底質,水,魚類(主にブラックバス)を採取した。PCDDsの濃度分布は,底質で700-5,200pg/g(平均2,600pg/g),水で38-500pg/L(平均250pg/L),魚類では0.3-5.5pg/g(平均1.5pg/g)であった。PCDFsでは,底質で7.3-190pg/g(平均98pg/g),水で3.5-25pg/L(平均11pg/L),魚類で0.58-2.0pg/g(平均0.97pg/g)であった。
以上,松山平野でのPCDDs/DFs汚染の実態が少しずつ明らかになってきた。この研究結果は平成7年6月に開催される環境化学討論会において口頭発表を予定している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 脇本忠明: "水圏中におけるダイオキシン類の挙動:松山平野の農業用水池のダイオキシン類の分布" 環境化学. 5(2)(発表予定). (1995)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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