研究概要 |
高繰り返し高出力、ムービングスラブレーザー(5J,3Hz)を用いて発生した炭素プラズマより発生する水素様X線(波長3.37nm)を光源とし、ゾーンプレートを結像素子、背面照射型CCDをX線画像検出器とするX線顕微鏡システムを用いて、試料観察を行った。 試料として、金属メッシュの場合、倍率100の場合,X線パルス数5(レーザーエネルギー3J)で、明瞭なコントラストが得られた。試料としてゾーンプレートを用いた場合、倍率役100倍では、X線パルス数100で明瞭なコントラストが得られ、また分解能0.5μmが得られた。ゾーンプレートの場合に必要パルス数が多いのは、光軸調整の困難さのためで、うまく調整すればパルス数は減少可能と思われる。 生物試料として、乾燥したHela細胞を観察した。倍率100で、パルス数20を要した。このとき、微絨毛(直径0.1-0.5μm)が観察され、生物試料においても十分良好なコントラストが得られること、また分解能が0.5μmよりよいことが確認された。 今後、X線光学系の改良により分解能の向上によりより鮮明な生物試料観察が可能と期待される。
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