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1994 年度 実績報告書

ブタおよびウシ卵子透明帯の構造と機能

研究課題

研究課題/領域番号 06680676
研究機関千葉大学

研究代表者

中野 實  千葉大学, 理学部, 教授 (80009604)

研究分担者 米沢 直人  千葉大学, 理学部, 助手 (80212314)
キーワード哺乳類 / 卵子 / 透明帯 / 受精 / 糖タンパク質 / 細胞間認識 / 細胞接着
研究概要

細胞間認識の分子機構解明のひとつの糸口として、哺乳類の精子・卵子間の種特異的結合のメカニズムを分析し、その詳細に迫る結果を得つつある。
1.精子レセプター活性を持つブタ透明帯糖蛋白質PZP3αからO-グリコシド糖鎖をアルカリ処理で除去しても活性は減少しないが、N-グリカナーゼでN-グリコシド糖鎖を取り除くと活性が失われることを見い出し、N-グリコシド糖鎖のいずれかがレセプターであることを明らかにした。
2.ヒドラジン分解とDEAE-HPLCで得た、活性をもつ中性のN-グリコシド糖鎖を更にCon-Aアフィニティクロマトで2本鎖と3、4本鎖に分け、いずれがレセプター活性を持つかを競合法で調べ、3、4本鎖グループに活性があることを見い出した。以上の結果から、ブタの精子は、PZP3αの3ヵ所についたN-グリコシド糖鎖のいずれかの、中性の3又は4本鎖に結合するものと結論付けられた。
3.分別が困難であったウシ透明帯糖蛋白質についても分析を進め、エンド-β-ガラクトシダーゼ消化でラクトサミン領域を除去後、逆相HPLCにかけると72kDa,58kDa,45kDaの3主成分に良好に分けられることを見い出した。このうち58kDa成分の糖鎖に精子レセプター活性があるが、蛋白質側のジスルフィド結合を切断すると大幅に活性が低下するとの結果を得、蛋白質のコンフォメーションも活性発現に寄与していると判定した。
4.ブタ透明帯蛋白質の主3成分個々の抗体は、ウシの主要3成分それぞれと交差特性を持つことを示し、両種由来の蛋白質は似た構造をもつことを明らかにした。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Minoru Takada: "pH-Sensitive dissociatior and Association of β-N-Acetylhexosaminiclase from Boar Sperm Acrosome" Biology of Reproduction. 50. 860-868 (1994)

  • [文献書誌] Makoto Yoshizawa: "Native Zona Pellucida Structure is Required for Completion of Sperm Acrosome Reaction in Porcine Fertilization" Theriogenology. 41. 1307-1313 (1994)

  • [文献書誌] Kumiko Akama: "Purification and Characterization of A Novel Acrosin-Like Enzyme from Boar Cancia Epididymal Sperm" Journal of Biochemistry. 116. 464-470 (1994)

  • [文献書誌] Satoru Noguchi: "Characterization of the Zona Pellucida Glycoprotiein from Bovine Ovarian and Fertilized Eggs" Biochimica et Biophysica Acta. 1201. 7-14 (1994)

  • [文献書誌] Naoto Yonezawa: "Binding of Pig Sperm Receptor in the Zona Pellucida to the Boar Sperm Acrosome" Journal of Reproduction and Fertility. 103. 1-8 (1995)

  • [文献書誌] Minoru Nakano: "Mammalian Gamete Interaction: Molecular Parameters of Acrosomal/Other Enzymes during Early Stages of Fertilization" Advances in Contraceptive Delivery Systems. 11. 99-115 (1995)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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