前年度における研究において、“極一部の細胞内にのみ体細胞遺伝子変異が存在する"という可能性を考慮していなかったことの反省から、本年度はこの点を踏まえて実験を遂行した。エクソン0とエクソン1a(MBP遺伝子のプロモーター領域)間の距離は通常のPCRで決定することが出来なかったので、LA PCR法にて検討したが有意な増幅バンドは検出出来なかった。従って、両エクソン間の距離は想像以上に離れているものと考えられた。 BL/6Jマウス脳及び肝臓のDNAを用いたgenomicサザーンブロッド解析において、多量のDNAを使用し、高ラベル化したTRTプローブを使用したところ、両臓器におけるパターンが異なるとの結果を得た。しかしながら、シグナル強度が極めて弱い為結論を下すには更なる検討が必要と思われる。
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