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1995 年度 実績報告書

マストパラン・アナログをプローブとするエキソサイトシス関与タンパク質の検索

研究課題

研究課題/領域番号 06680776
研究機関東京都立医療技術短期大学

研究代表者

笠井 久隆  東京都立医療技術短期大学, 一般教養科, 教授 (80087163)

研究分担者 伊藤 尚  青山学院大学, 理工学部, 教授 (70082815)
須田 治彦  東京都立医療技術短期大学, 作業療法科, 教授 (40051784)
キーワードマストパラン / 開口分泌 / 膜タンパク質 / アフィニティ・クロマトグラフィー / カルモデュリン / HPLC / ポリオキシエチレンスチレン樹脂 / カテコールアミン
研究概要

マストパラン(MP)は、クロスズメバチの毒腺中に含まれるアミノ酸14残基からなる両親媒性のペプチドで、生体内では開口放出などの重要な生理作用をもっているが、その具体的メカニズムは解明されていない点が多い。生体膜の多くの機能は膜タンパク質によって行われているため、MPの標的膜タンパク質の探索はMPの生理作用メカニズムの解明に重要な知見を与えるものと思われる。本研究では、アフィニティー用のリガンドとして、MPのN末端側1〜3残基をLeuに置換し、C末端側にはGlyを伸長させることで、MPに比べて溶血活性が著しく上昇するMPアナローグ(LLL‐MP‐G)を、樹脂にC末端側から順次伸長する方式でペプチドシンセサイザーで合成した。この際樹脂2は長居スペーサーアームを持ち、マトリックスとの立体障害が少ないポリオキシエチレンスチレン樹脂を用いた。合成されたリガンドの構造は99%ギ酸にて脱保護し樹脂から切出した後、アミノ酸組成分析、FAB‐MSとよびプロテインシークエンサーにて確認した。樹脂へのMPの導入量は樹脂1gあたり21.0mmolであった。得られたリガンドは、Ca^<2+>存在下でMPと強い結合能を持つカルモジュリンと選択的に結合し、血清アルブミンとは結合しないことがバッチ法およびオープンカラムを用いたアフィニティークロマトグラフィーで、SDS‐PAGEおよび逆相HPLCにて確認された。また、合成したリガンドを結合したアフィニティー樹脂をステンレスカラムにつめ、HPLCシステムを用いたアフィニティークロマトグラフィーへの応用をめざした。さらに、ウシ大脳から抽出した細胞膜標品を、種々の界面活性剤を用いて可溶化した可溶化膜タンパク画分を、アフィニティーカラムにアプライしたところ、バッチ法によるアフィニティークロマトグラフィーに於いて分子量30〜45kDa程度のタンパクがいくつか吸着していることが、SDS‐PAGEによって確認された。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 笠井久隆他: "Development of a new assay method for GTPase actioity using HPLC and its application to the alucidatica of the structure and function of mastoparan" Tokyo Metropolitan College of Ailied Hedical Sciemes. 8. 165‐170 (1995)

  • [文献書誌] 高橋俊一他: "マストパランフラグメントによるカテコールアミン放出活性の抑制(その2)" 生化学. 67. 623- (1995)

  • [文献書誌] 島田隆司他: "HPLCを用いたGTPase活性測定法の簡略化" 生化学. 67. 475-477 (1995)

  • [文献書誌] 高橋達也他: "オープンカラムおよびHPLCシステムを用いたアフィニティークロマトグラフィーによるマストパラン標的膜タンパク質の探索" 日本化学会春季年会講演予稿集. 70. 1444- (1996)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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