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1994 年度 実績報告書

卵巣及び精巣凍結保存法の確立と野生マウス遺伝子保存への応用

研究課題

研究課題/領域番号 06680842
研究機関(財)東京都臨床医学総合研究所

研究代表者

多屋 長治  財団法人 東京都臨床医学総合研究所, 実験動物研究部門, 研究員 (90175456)

キーワード遺伝子資源保存 / 野生マウス遺伝子 / 卵巣凍結保存法 / 精巣凍結保存法
研究概要

本研究は、遺伝子資源保存の観点より、卵巣および精巣の凍結保存法を確立し、野生マウス遺伝子の効率的な保存システムを構築することを目的として計画された。本年度は以下の項目について検討を加えた。
1.卵巣凍結保存法の確立とその野生マウスへの応用
実験用近交系マウス系統を用いて卵巣凍結保存法の条件検討を行った結果、融解後の卵巣より産仔の得られる凍結融解条件が明らかになった。この凍結保存法を日本産野生マウス由来の近交系MSM系統に適用したことろ、産仔数はきわめて低いけれども凍結野生マウス卵巣由来の産仔が得られた。産仔数の改善をはかるために、凍結卵巣を片側へのみ移植することを試みたが、効果はみられなかった。現在、野生マウス卵巣の凍結保存をより効率よく行うために、さらに凍結保存法の改良を試みている。
2.精巣凍結保存法の確立:組織学的検討
精巣の凍結保存条件を明らかにするために、生後1-2日のマウス精巣を材料に様々な凍結プログラムで凍結を試み、融解後、組織学的に検討した。その結果DMSO処理後0℃より、また、-20℃,-40℃へ冷却速度0.2℃/minで緩慢凍結後融解した場合は一部の生殖細胞は障害を受けていたが、大部分は正常な形態を示した。一方、DMSO処理後0℃より、また、-20℃まで緩慢凍結後-180℃へ急速冷却した場合は、生殖細胞はほとんど全て障害を受けていた。しかし、-40℃まで緩慢凍結後-180℃へ急速冷却した場合は障害は比較的少なく正常な形態を持つ生殖細胞が多数観察された。これより精巣の凍結保存の可能性が示唆された。現在、凍結融解後、精巣を生体に移植することにより凍結精巣由来の精子が得られるか検討中である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] TAYA,Choji: "Genetics in Wild Mice" Japan Scientific Societies Press / Karger, 333 (1994)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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