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1994 年度 実績報告書

空間表象の形成過程の分析とそのモデル構成

研究課題

研究課題/領域番号 06710053
研究機関西南学院大学

研究代表者

中村 奈良江  西南学院大学, 文学部・児童教育学科, 助教授 (60227923)

キーワード空間表象 / 空間認知 / 空間探索ストラテジー / 空間表象の歪み / 空間表象の形成過程 / スケッチ・マップ
研究概要

本研究では、大スケールの実空間を移動する際の空間表象の形成過程の分析とそのモデル構成を目的とした。そのために、入力状況として視覚的情報と運動感覚的情報の双方を取り上げ検討することを目的とした。しかしながら、その前段階として、従属変数として用いる予定であった道の角度判断やスケッチマップの全体像の判断を正確さのみを利用するのが適切であるかどうかを前もって検討するために発達実験を行った(小学3年生、5年生、中学1年生、大学生)。その実験では、すでに形成されている空間表象をスケッチマップに描くというものであったが、自由再生と規定再生(用紙の中にすでに出発地と目的地の場所が指定されている)と言う2つの条件の下で描くものであった。その結果、自由再生の時には角度の再生や出発地点と目的地との関係は正確に描くことができても、規定再生では歪みが生じることが明らかとなった。また、発達的に歪みのパターンの出現率の異なることが明らかとなった(日本心理学会発表)さらに、スケッチマップに含まれているランドマークの種類や数も異なることが明らかとなった(日本教育心理学会発表)。そこで、大スケール空間での空間表象の検討の前に、視覚情報に限定する意味で、パソコン上の迷路課題における空間表象の形成過程の分析を行った。その際、前述のパターンの違いが新しい空間での探索中の探索ストラテジーに違いを生じるかを検討した。その結果、規定再生でのパターンの歪みの違いによって迷路空間の探索ストラテジーが異なることが明らかとなった。しかしながら、自由再生、規定再生は、迷路空間を用いて行ったものではなく、規定再生での歪みが、個人内で一定しているという前提のもとで行われたものであったので今後さらに検討をする必要がある。また、当初の予定であった大スケールでの実験は、さらにこの規定再生という方式を取り込んで調査中である。

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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