本研究ではOonoらによって考案されたセルダイナミクスの手法を用いて、ブロック共重合体に関するさまざまなシミュレーションを行った.まず最初にブロック共重合体に対するノイズの影響であるが、我々はラメラ相と一様相の間の界面の運動の温度依存性に注目した。A部分の比率が1/2(対称)の場合は、ノイズが無い時にVα√<T-Tc>となったのに対し、ノイズが有る時にはVα|T-Tc|と大きく変ることが見出された.これは2相間の相転移がノイズが無い時には2次転移でノイズが有る時には一次転移であることを示しており、ブラゾフスキー効果が見られたものと考えられる.またこの系にずり流れを加えた場合のシミュレーションも系統的に行い、ある温度範囲、あるずり流れの強さの範囲において、ヘキサゴナル相がメルトすることがわかった.またラメラ相に電場を加えると、電場の方向にラメラ相がそろうこともみつかった.
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