研究概要 |
無機物と有機物の両方の特徴を合わせ持つ遷移金属錯体が二次非線形光学材料の開発の場となるか否かを解明するための基礎的研究として,本研究を行いました.一次元混合原子価白金錯体を対象にして,新規化合物の開拓,単結晶育成,結晶構造の検討,基礎光学データの測定,二次非線形光学能測定装置の準備等を行いました.今後も,さらに新規錯体の開拓を進め,既知錯体や新規開発錯体の非第二高調波発生を検討する予定です. 1.二次の非線形光学能を発現するように対称心を持たない結晶を構築することを目指し,種々の対イオンを組み合わせた一次元混合原子価白金錯体を合成した。 2.拡散法により,光学測定やX線構造解析に適した大きさの単結晶を作成した。 3.新規に得られた化合物についてはX線結晶構造解析を行った。 4.単結晶を用いて混合原子価電荷移動吸収帯の吸収スペクトル,反射スペクトルの測定を行った。混合原子価ギャップを明らかにした。 5.光第二高調波発生を測定するための光学系の設計・準備を行った.
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