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1994 年度 実績報告書

距離画像を用いた3次元粒子画像流速分布測定法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 06750170
研究機関京都工芸繊維大学

研究代表者

村田 滋  京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助教授 (50174298)

キーワード流体計測 / 流れの可視化 / 画像処理 / 流速分布 / 3次元測定 / 距離画像 / フーリエ変換
研究概要

本研究では、1台のカメラを用いて撮影した画像から3次元流速分布を測定する画像処理手法の開発を行い、その性能評価を行うことを目的としている。本年度は内容を2つに分け、トレーサ粒子による3次元流れの可視化像を2次元距離画像として記録する方法と、距離画像から3次元速度ベクトルを求める方法の検討を行った。
1.まず前者では、波動光学で求められる微小円形像のフランフォーファ回折像を求め、コヒーレント光およびインコヒーレント光で照明した場合の違いを計算機で求め、それぞれについて、焦点からのずれ量(奥行き座標)を回折像の光強度分布(画像ぼけ)から求める階層型ニューラルネットを構築した。このニューラルネットの性能を検討したところ、インコヒーレント光照明の方が測定誤差が低くなることがわかった。また、実際のトレーサ粒子をCCDカメラで撮影し、理論分布と比較したが、現実の像は空間分解能が著しく低いため、精度の高い距離画像を構成することが出来ず、何らかの改善法もしくは別途の手法を検討する必要のあることがわかった。
2.後者では、計算機内で模擬距離画像を作成し、これに2次元フーリエ変換法を適用して性能試験を行った。フーリエ(0,0)成分より可視化パターンの奥行き移動距離が理論的に求められるが、測定体積へ流入または測定体積から流出するトレーサ粒子が測定精度に悪影響を及ぼすことがモデル試験より明らかになった。その対策として、距離画像面内の移動距離をフーリエ変換法、奥行き方向の移動距離を速度ベクトルヒストグラムで求めたところ、変動移動量の標準偏差が1のとき、平均自乗誤差が約3画素に低減出来た。さらに、応用として、立方体キャビティ内流れの数値解析解を用いて3次元可視化パターンおよびその距離画像を作成し、これに本手法を適用したところ、3次元速度分布が量子化誤差程度の平均自乗誤差で求められることが明らかになった。

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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