研究概要 |
本年度は,励起酸素の超音速流れにおける化学反応や気体の相変化の影響を数値シミュレーションによって検討した. ・励起酸素を含む化学反応モデルの検討を行い,今まで計算モデルで考慮してきた化学種を減らしても結果には影響がないことがわかった.計算するべき化学種を減らせることができると計算時間が節約され,今後,2,3次元流れの解析を行う場合に有効となる. ・励起酸素が生成される過程で一緒に生成される水蒸気は励起酸素を失活させる.しかし,気体の急激な膨張で冷却され,水蒸気は相変化を始める.即ち,凝縮を起きることが明らかになった.この凝縮でほとんどの水蒸気は凝縮し,励起酸素の失活効果は減少した.しかしながら,凝縮に伴う潜熱の放出によって温度上昇が認められ,超音速膨張の効果が薄れることが明らかになった.
|