研究概要 |
1.自動記録式温度計による移動測定 自動記録式温度計による冬季早朝の移動測定の結果、現在までに次の知見を得た。 ・樹木のある住宅地付近は周辺気温に対して約1℃高温である。 ・道路上は低温になる場合と高温になる場合がある。 ・芝生に面した住宅地付近は比較的低温である。 ・灌木による生け垣は、周辺気温に対してほとんど効果が無い。 ・低層住宅に囲まれた中庭では温度上昇は見られない。 ・中層住宅に囲まれた中庭では約0.8℃の温度上昇が見られる。 ・高い建物の立つ地域に比べ、開けた地域ではでは約0.3℃の温度低下がある。 ・歩行者用街路では端のほうが中央に比べて高温である。 現段階では、各現象が、どの程度緑地,天空率などの要素に影響されているか判定できない。今後、さらに測定の精度を上げるとともに、定点観測による気温・湿度変動の測定により、要素毎の影響について推定していく。 2.ランドサットのリモートセンシングデータによる地表面分類 緑地の分布をリモートセンシングデータによって調査する手法について研究を行った。最尤法、比分類法、およびバックプロパゲーションモデルを用いたニューラルネットワークによる分類手法を調査した。 今後、それぞれの手法に基づいて分類を行ない、比較していく。
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