研究概要 |
嵩高いデカリン骨格を含むデカリノ-13-クラウン-4(1)およびデカリノ-12-クラウン-4(2)を合成した。すなわちデカリンジオールと相当するジトシレートを、水素化ナトリウムを塩基、過塩素酸リチウムを鋳型とし、THF中あるいはTHF/DMSO混合溶媒中で反応させることによりクラウンエーテル1,2を得た。得られたクラウンエーテルのアルカリ金属イオンに対するイオン選択性をアルカリ金属イオンの溶媒抽出法、あるいは、イオン選択電極におけるイオン選択係数により見積もったところ、クラウンエーテル1,2はそれぞれ13-クラウン-4および12-クラウン-4誘導体であるにも関わらず、ナトリウムイオン選択性を示さず、リチウムイオン選択性を示すことが明らかになった。
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