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1994 年度 実績報告書

ヒト内在性レトロウイルスの探索とそれらの転移活性の解析に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 06770233
研究機関国立予防衛生研究所

研究代表者

北村 義浩  国立予防衛生研究所, 遺伝子解析室, 厚生技官 (10202037)

キーワードヒト内在性レトロウイルス / 組み込み酵素
研究概要

レトロトランスポゾンはRNAを介して転移、即ち、染色体への組み込みをおこなう。レトロトランスポゾンの一種であるヒトの内在性レトロウイルスが実際に転移活性を有するためには、活性のある組み込み酵素が必要である。そこで、そのような酵素があるかどうかを調べた。
HERV K-10は、mouse mammary tumor virusと相同な塩基配列を持つヒト内在性レトロウイルスのクローンである。HERV K-10にはタンパク質をコードし得るopen reading frameが少なくとも三つ存在する。その予想されるとアミノ酸配列と、トリ白血病ウイルス(ALV)の組み込み酵素のアミノ酸配列との相同性を調べたところのALVの組み込み酵素とアミノ酸配列が60%以上の相同性を有する部分が存在した。そこで、その部分をサブクローン化して、組み込み酵素と思われるタンパク質(HERVIN)を大腸菌で大量に発現させ、精製した。このHERVINが、実際に組み込み活性を持つかを、HERV K-10、HIV-1、ALVの3種類にレトロウイルスのLTR配列を持つオリゴヌクレオチド基質を用いて調べた。HERVINはこれら3種類のどの基質を用いてもほぼ同じ程度の組み込み活性を示した。
ヒトのゲノム内に、活性のある組み込み酵素をコードしている内在性レトロウイルスが存在していることが明らかになった。HERVINは、基質の塩基配列によらず組み込み活性を示した。

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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