研究概要 |
マスト細胞はマウスのin vitro抗体産生を正と負に調節する活性を示した。我々は、TGF-βがマスト細胞からの免疫抑制因子であることを確認した(Immunology 82:482-486,1994)。しかし、増殖因子の精製と同定については現在検討中である。 以前報告した方法(J.Immunol.Methods 149:173-181,1992)で200匹のマウス脾細胞を培養して大量のマスト細胞を誘導した。このマスト細胞をウシ胎児血清を含まない培地で培養し、その上清を集めた。この培養上清を濃縮後、バイオゲルおよび高速液体クロマトグラフィーによる免疫増強因子を精製した。しかしながら、培養上清に含まれている増強因子が微量であり、N-末端がブロックされている。この因子の一次構造のアミノ酸配列解析のため、十分量の純蛋白質の精製が必要である。今まで、何回も繰り返したが、なかなか成功しなかった。現在は、他の精製および同定の方法を考えている。
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