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1994 年度 実績報告書

末梢神経ミエリン特異蛋白質P0の中枢神経再生能に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 06771100
研究機関慶応義塾大学

研究代表者

村上 健一  慶応義塾大学, 医学部, 助手 (30239488)

キーワードP0 / 神経軸索伸展促進 / 中枢神経再生
研究概要

我々はこれまで末梢神経ミエリン特異蛋白で質あるP0の機能解析を行ってきたが、P0発現形質転換細胞と胎児ラット大脳皮質ニューロンとを共培養させたところ、対照群に比べ神経軸索突起の伸展の開始が早く、また伸展速度も速いことが明らかになった。これよりP0は、発生初期の神経細胞の軸索突起伸展促進作用があることが示唆された。
そこで、まずこの共培養にP0蛋白のうちGlu-68からLys-79までのアミノ酸を認識するモノクロナール抗体を添加したところ、軸索突起伸展効果が対照群と同様にまで減弱した。これより、神経軸索突起伸展促進作用の機能ドメインが、この部位に存在する可能性が示された。
次にP0の中枢神経損傷後の再性能を検討するために以下の実験を行った。成熟ラットの胸椎背側1/3を切断し、P0発現形質転換細胞をコラーゲンゲルに混合させたものを注入した。2週間後に潅流固定し、切断部の組織切片を抗Neurofilament抗体及び抗GFAP抗体で免疫染色したところ、対照群に比べてgraft内への軸索の伸展が著明であった。また、切断端に生ずるreactive astrocyteの数が減少していた。これより、P0は成熟した神経細胞に対しても軸索突起伸展促進作用があり、これが中枢神経損傷後の再生に促進的に作用する可能性が示唆された。

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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