研究概要 |
研究対象は当初予定の32チーム約100名の投手から、最終的に22チーム80名の投手に変更され、調査を実施した。調査方法のうち(1)アンケート調査および全員の診察・レントゲン検査は対象80名に対して施行し得た。(2)投球動作の三次元解析については現在、対象者を順次呼び出しあるいは訪問によって解析を続行中である。現在までの結果は主に(1)によるものである。投球時の肩痛の既往がある選手は38.8%,現在投球時痛がある選手は12.5%であった。Relocation testは肩の痛みや痛みの既往と有意な関連があったが、個々の病態との特異性はなかった。全身関節過可動性と肩関節動揺性は肩の痛みや、理学検査上の異常とは関連がなく、投球障害には無関係であるように思われた。肩峰の形態と肩の痛みやimpingement signはとくに関連性はなかった。但し,type II群には有意に肩甲上腕関節後面の圧痛が少ないことが判明した。以上の概要を第12回日本肩関節学会で報告した。
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