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1994 年度 実績報告書

軟骨組織に含まれる固腫瘍物質に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 06771159
研究機関慶応義塾大学

研究代表者

森岡 秀夫  慶応義塾大学, 医学部, 助手 (10230096)

キーワードプラスミノーゲンアクチベータ-インヒビター / 軟骨組織 / 抗腫瘍物質 / ウロキナーゼ
研究概要

軟骨は悪性腫瘍の浸潤に対するバリアーとしての働きを有しており、軟骨中には腫瘍の増殖を阻害する物質が存在することが以前より推測されていた。我々は第7回日本軟骨代謝研究会においてウシ胎仔助軟骨よりグアニジウム塩酸を用いて抽出した分子量3万から10万の画分がin vivoで抗腫瘍活性を示し、in vitroでB16melanomaが産生するurokinase bype plasminogen activator(以下uPA)を酵素学的に抑制することを報告した。また第8回軟骨代謝学会において分子量3万から10万の画分よりウロキナーゼ-セルロフィンカラムによるアフィニティクロマトグラフィを用いて始めてuPA inhibitorを軟骨組織より分離精製し抗腫瘍活性について検討し報告した。ウシ胎仔肋軟骨より抽出した分子量3万から10万の画分はephadex G・100 superfine Chromatographyで2峰性の蛋白ピークを示し、載承画分に一致してuPA inhibitor活性が存在していた。この画分を回収しアフィニティカラムで精製したuPA inhibitorは対照群及びその他の画分を投与した群に比して、BDF1マウス後肢足底部に移植したB16melanomaの増殖を有意に抑制した。
以上の結果より、軟骨組織に含まれるuPA inhibitorは抗腫瘍因子の1つであることが判明した。また、精製された軟骨由来のuPA inhibitorはSDS-PAGEにより分子量68kDaのsingle bandを示すタンパクであり、PAI-1及びPAI-2のモノクローナル抗体によるELISA法による検討では認識されず、新たなPAIである可能性が示唆された。

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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