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1994 年度 実績報告書

HPV E6/E7遺伝子とapoptosisに関する分子生物学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 06771654
研究機関北海道大学

研究代表者

安田 元昭  北海道大学, 歯学部, 助手 (90239765)

キーワード口腔がん / カルボケラチン / アポトーシス
研究概要

頭頚部におけるがんのほとんどは扁平上皮がんであり、これらの治療に際しては手術療法の他、放射線療法、化学療法、温熱療法が単独あるいは併用されている。しかしながら保存的療法といえる放射線等に対する腫瘍感受性のメカニズムについての分子生物学的研究はさほど進んでいないのが現状である。その中で、近年の腫瘍学におけるトピックスの一つとしてp21(waf1/cip1/sdi1)に関する諸研究があげられる。このタンパク質はp53により発現誘導され、Cdk2またはcyclin DとCdk4複合体に結合し、G1 cyclinとCdk複合体酵素の活性を抑制すること、また細胞の老化に伴い増加してくることがあきらかにされており、腫瘍感受性においても大きな役割を果たしていると思われる。我々は、頭頚部扁平上皮がん細胞株を用い、CBDCA(carboplatin)感受性とp53,p21の発現に関する検討を行い以下のことを明らかにした。
使用した細胞はHSC2,HSC3,HSC4,Ca922,KBでありCBDCAを様々な濃度で作用させた。
1.CBDCAは頭頚部扁平上皮がんに対して増殖を抑制し、細胞死を惹起する事ができた。細胞死に際して形態的あるいは分子生物学的にDNA fragmentationが認められた。
2.最も感受性の高かったHSC3ではCBDCAによりp21の転写が活性化されたがp53転写は増強されず従来の報告とは異なった活性化経路の存在が示唆された。
3.CBDCA処理によりCa9-22,KBにてp53の転写が増強した。両細胞では同時にp21転写も増強されていたがp53のmutationおよびHPV18の存在を考慮すると、ここにおいてもp53 independentなp21活性経路が予想された。
4.p16はKBにおいてのみCBDCA処理により転写が増強した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Motoaki Yasuda: "Human papillomavirus genome in oral Carcinoma and their metastatic cervical lymph node:Tissues." Tumor Resaerch. 16. 11-19 (1994)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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