当教室で開発したファントム固定装置をもちい、20名の学生を被験者として、臼歯咬合面1級窩洞のアマルガム窩洞形成訓練を行った。 形成した窩洞を定位置よりビデオカメラ(CCD-F340:SONY)を固定し撮影を行い、その画像を情報としてコンピューターに取り込むため、カメラからでる標準NTSC信号をビデオデジタイザーであるHyPER-ViSiON+(株式会社デジタルアーツ社製)のメモリー上に格納する。このデータを、640x400ドットのモニター上に1ドットあたり1670万色の色数で表示する能力をもつフレームバッファであるHyPER-FRAME+(株式会社デジタルアーツ社製)を通し、アナログRGBでモニターに送る。モニター上に表示された画像を元にスーパーインポーズ機能を使用して分析を行った。 窩洞の計測点としては咬合面の隆線に添った5ポイント、裂溝に添った6ポイントを設定した。咬合面1級の基準窩洞を設定し、モニター上で形成した窩洞と重ね合わせ、計測点を測定し、基準窩洞とのずれを計測した。計測した値をプラス方向およびマイナス方向0.33mm事にポイントを与え窩洞の判定値とし、この値を基に窩洞の良否を判定した。この評価とインストラクターが実際に窩洞を見て評価した時との違い、このシステムに対する学生の評価を求めた。 1.適正窩洞、切削過多の時は評価は一致したが、切削不足の時には今回の評価法を用いたほうが厳密に判定できた。 2.学生が自ら入力することにより窩洞外形に対する認識が深まった。 3.評価を数値化したため、多数の窩洞の形成の傾向を捉えることができた。
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