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1994 年度 実績報告書

P.gingivalisのペプチドグリカンを応用した歯周病診断法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 06772020
研究機関九州歯科大学

研究代表者

安細 敏弘  九州歯科大学, 歯学部, 助手 (80244789)

キーワードP.gingivalis / ペプチドグリカン / murC gene / 歯周病診断
研究概要

1 P.gingivalis由来murC geneのクローニング
本研究の目的は、歯周病原性細菌のペプチドグリカンの分子生物学的特性を応用した歯周病診断法を開発することである。結果:歯周病原性細菌の一つであるP.gingivalisの染色体DNAから大腸菌の遺伝子をプローブとしてコロニーブロッティング法によりクローニングを行なった。その結果、ペプチドグリカン合成酵素の一つであるMurC protein(UDP-N-acetylmuramate alanine ligase)をコードするmurC geneを単離することに成功した。この酵素は、ペプチドグリカンの合成初発酵素である。
2 P.gingivalis由来murC geneの全塩基配列の決定
Sangerのdideoxy法により約2.5kbの全塩基配列を決定した。その結果、1371pbのopen reading frameとその上流と下流に部分的なopen reading frameが見出された。
GenBankおよびEMBL(European Molecular Biology Laboratory)で検索した所、上流open reading frameは大腸菌のMurG proteinと、下流open reading frame はStreptococcus pneumoniaeのpenicillin-binding protein2Bとそれぞれ高いホモロジーを持つことがわかった。これらのことは、大腸菌DNA mapにおけるmra領域と同様にP.gingivalisのDNA上でペプチドグリカン合成酵素遺伝子がクラスターを形成している可能性を示唆している。
3 歯周病診断法への応用
MurC proteinは細胞骨格成分であるペプチドグリカンを合成する酵素であり、その生合成が阻害されると、細菌自身が生育することができなくなる。したがって、P.gingivalisや他の歯周病原性細菌のペプチドグリカン合成にかかわる遺伝子群を研究することにより歯周病の新たな診断法あるいは治療法につながると思われる。現在、以上の結果をまとめており、投稿予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Masahito Kawasaki: "An enzyme-linked immunosorbent assay for measuring antibodies to serotype-specific polysaccharide antigens of Actinobacillus" Journal of Microbiological Methods. 21. 181-192 (1995)

  • [文献書誌] Toshihiro Ansai: "Relationship between dental caries experience of a group of Japanese kindergarten children and the results of two caries" International Journal of Peadiatric Dentistry. 4. 13-17 (1994)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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