研究概要 |
〈合成〉容易に入手可能(-)-エピクロロヒドリン(1)を出発原料として、鍵中間体であるラクトン体(4)を98%以上の光学純度で簡便に合成できた。このものより種々のアルキル基を有する配座制限誘導体(2aおよび3a)をそれぞれ立体選択的に合成することに成功した。同様にして(+)-エピクロロヒドリンより、2bおよび3bを合成した。 〈薬理評価及び作用基序解析〉合成した化合物をラット海馬NMDA受容体における|^3H|MK-801をリガンドとする結合阻害実験による親和性を検討したところ、2a(R=Me,Et)がIC50値が1μmol以下の顕著な同受容体に対する親和性を有することが判明した。また、ラット脳グルタミン酸受容体発現アフリカツメガエル卵母細胞系において、NMDA受容体拮抗作用を示すことが明かになった。
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