手話学習の支援を目的とした、コンピュータにより手話の形態情報から手話単語を検索する手話データベースの開発を進めている。ヒューマン・インターフェースに優れ、より使いやすい環境を構築するために、手話単語の分類方法とその検索条件の表示方法について検討した。 手話単語の分類方法については、項目間に類似性が高い検索条件や項目数の多い検索条件では検索ミスが起きやすいので、項目間に類似性が低く項目数の少ない概略的な検索条件と、手話表現のパターンごとに認識されやすい詳細な検索条件を組み合わせる分類方法を検討した。その結果、十分に手話単語を絞り込むことができ、手話単語の最終的な確定を利用者が行うような手話データベースのシステムでは、この分類方法が実用的であることがわかった。 次に、検索条件の表示方法では、イラスト、アニメーション、動画について検討を行った。その結果、動画やアニメーションの多用は検索時間が長くなりわずらわしくなるため、主にイラストを使った表示方法が効果的であり、その際、類似性の高い項目は同一画面に表示し項目の違いをわかりやすくなるように画面構成やイラストを工夫する必要があることがわかった。また、特に認識されにくい検索条件や項目では、さらに詳細な情報の表示を選択できるようにすることが効果的で、その際には必要に応じて動画やアニメーションを利用することも効果的であることがわかった。
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