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1996 年度 実績報告書

新生児期の気質的特徴とアタッチメント形成との関連性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 06801019
研究機関鶴見大学女子短期大学部

研究代表者

斎藤 晃  鶴見大学女子短期大学部, 保育科, 助教授 (10225691)

研究分担者 多田 裕  東邦大学, 医学部, 教授 (90197369)
キーワード新生児 / 気質 / ブラゼルトン新生児検査 / 母子相互交渉 / アタッチメント
研究概要

平成6年4月からの2年間でブラゼルトン検査(以下,NBAS)への協力者108名を得た。その内,生後12ヵ月までの家庭訪問と母子分離再会実験の両者に応じたのが48名,実験のみに応じたのが33名である。平成9年2月末現在,家庭訪問と実験の両者を終了したのが44名である。
1.NBAS:NBASとEITQ(母親が評定した新生児の気質)との関連性を重回帰分析にて分析した。その結果,状態の調整がEITQの適応性,自立系がEITQの接近性と強度,誘発反応がEITQの規則性との間において有意な標準偏回帰係数を得た。状態の調整はなだめやすさと自己鎮静性等の項目から構成されており,外部刺激や変化に対する「適応性」を予測させる。自立系は振戦,驚愕,皮膚の色から構成されており,自律神経系の働きを表し,新規刺激への「接近性」を予測させる。誘発反応は異常反射の出現総数であり,中枢神経系の働きを表す。これが少ない程,生活リズムが規則的であることを予測させる。これらの結果により,児の行動特徴が母親の「認知」に影響を与えていることが示され,従ってその後の母子相互交渉に児が影響を与えることが示唆された。
2.母子相互交渉:生後1,3ヵ月の母子相互交渉の分析を終了し,現在,生後6,9,12ヵ月を分析中である。NBASにおいてぐずりやすい児の母親は相互交渉において高い応答性を示している。これは児の行動特徴が母親の「行動」に影響を与えていることを示唆しており,この両者の相互交渉がその後1年間においてどのように変容するかを検討中である。
3.母子分離再会の実験:2月末現在,77名が実験を終了している。NBASでぐずりやすい,泣きやすい児が分離場面において必ずしも泣きやすい訳ではない。生後1年間の母子相互交渉の分析が終了した時点で,総合的に検討を行う予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 斎藤 晃: "新生児期における気質の発達に関する基礎的研究" 鶴見大学紀要. 32,3. 59-66 (1995)

  • [文献書誌] 斎藤 晃: "母親が抱く1ヶ月児の気質像に関する基礎的研究" 鶴見大学紀要. 33,3. 47-55 (1996)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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