研究概要 |
本年度の目標である:V第三段階テープの作成:同じ内容項目がみられるCMを同一テープに編集しなおす;とVI CMの中の潜在的内容についての定性分析がなされる(日本のCM分析,アメリカのCM分析)が計画通りに進展した。結果、7000本以上の広告から3059本が理論的サンプルとして50の項目別にコーディングされた。これらの項目からCMにおける潜在的内容には文化的価値概念が存在することが考察され、自由、個人主義等の社会政治思想からライフスタイル、社会問題、性による役割分担等の社会一般文化にいたる広範囲におけることが提示された。それに従い画一化と多様化の方向性も明らかになってきた。物質的レベル(企業、製品、人材等)においても概念的レベル(アイデア、大衆文化、ライフスタイル等)においても収斂性が顕著であった。多様化は価値表示、慣習、社会組織の形態、社会問題等に見られ、特に社会における政治性がアメリカニおいて強く明示された。社会問題における相違性は各々の社会状況を反映していた-日本では過労死・高齢化等、米国ではエイズ・ドラッグ等。全般的に両国において画一化が多様化より圧倒的に上回っていることが示された。
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