研究概要 |
本研究は社会がどのように,形態・構造・アイデアまた活動において類似してきているかに注目した.特に,テレビ広告を主眼としたコミュニケーションを2つのポスト産業社会,アメリカと日本,を比較調査した.広告に着眼した由は,世界が資本主義/消費組織へと展開している現在,広告は社会の再生を促す重要,且つ広く普及されている伝達方法の一つであるからである。 4週間の広告が二つの都市で,7つのテレビ局(4局日本,3局アメリカ)から録画された.延べ670時間(各国各々延べ336時間),7,000以上のコマーシャルが集録された.“セオリーサンプル"の方法を使用し,合計3059(各国,日本・1927,アメリカ・1132)のコマーシャルで一週間の仮説放送が組み立てられた。3人,1チームの調査グループで50以上のコ-デング表を用い,コマーシャルの分析を施行した。 調査結果は(1)全般的に類似したコマーシャル文化が考察された.しかしながら,(2)相違する領域は各々の社会において顕著であった.画一化における5つの要因を確認するに至り,特異なケースにおける類似点と相違点に注目した.その結果,ボディにおけるコンテント(内容)画一化,カラーにおけるフォーム(形態)画一化;ロゴにおけるフォーム多様化,政治価置におけるコンテント多様化が考察された.これらの調査結果に基き,現代における画一化セオリーと何時画一化が引き起きるのか,また何の要因が存在することによって画一化が呼び止められるのを理解しえるいくつかの概念をアウトラインした.
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