研究概要 |
本年度は「研究実施計画」に記した6点のうち5点について新たな成果を挙げることができた。即ち, 1.ロシアの作家ゴンチャロ-フとその日本における受容について,それぞれ日本とロシアで論文を発表した。また彼の『日本渡航記』に,日本側の史料を駆使し,日本の風俗,習慣の説明を加えた詳細なコメンタリーを作成し,その成果の一部を2本の論文にまとめて,ドイツとロシアで発表した。コメンタリーは,ロシアで近く出版される『ゴンチャロ-フ全集』に所収の予定。(「研究実施計画」の1)に対応-以下同様) 2.謝金によって志賀親朋とその父親の大量の書簡をおこすことができ,また志賀関係の新しい資料を収集した。(2)) 3.「ケ-ベル会」に参加してケ-ベルに関する知見を広め,B.ピウスツキについて3本の論文を日本とサハリンで発表した。またマトヴェーエフに関する資料を日本とウラジオストクで収集した。(4)) 4.新潟と極東ロシア,サハリンとの関わり,日本の北洋漁業の盛衰について論文をまとめた。(5),6)) その他,北海道大学図書館と同スラブ研究センターで資料を収集し,新潟へ調査旅行に出かけた。また謝金で本研究テーマに関する雑誌掲載論文をカードに採録することができた。
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