研究課題/領域番号 |
06804011
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研究機関 | 東京電機大学 |
研究代表者 |
一松 信 東京電機大学, 理工学部, 教授 (10027378)
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研究分担者 |
笠嶋 友美 上智大学, 理工学部, 助手 (60053550)
神永 正博 東京電機大学, 理工学部, 助手 (60266872)
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キーワード | 数式処理 / 数学教育 / 微分積分学 / コンピューターグラフィックス |
研究概要 |
近年の数式処理システムは単に数式の計算だけでなく、数(算数)・式(代数)・図形(幾何)の三位一体化の機能をもっている。これらは数学の研究だけでなく教育にも極めて有用な手段である。 前年度に引続き今年度も特に微分積分学について、「眼で見て理解する」ための資料作成に努力した。その成果は別の報告集の冊子として公表する。 残念ながら時間などの制約もあって、その報告も中間報告的な資料集に終ったが、それに解説を付けた教科書を共同で執筆中である。さらにそれらを基礎として、「見る微分積分学」とでもいうべきシリーズをも企画している。 これまで微分積分学の教育は、日本においては長年にわたる伝統もあり、比較的うまく進んでいるように信じられていた。しかし1990年代に入ると急激に失速を始め、このままでは墜落の徴候さえ現れている。米国を初め各国での改革運動にも大きく遅れをとっているようにも感じる。 微分積分学に限らずこれからの数学教育では、コンピュータを初めとする新しいtechnologyの利用を避けて通ることはできない。例えば細かい式の計算は機械に任せ、併せて図形表示を工夫して理解を深めることが不可欠である。そのような試みの一歩として、萌芽的研究の目的をある程度達成できたと思う。
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