研究課題/領域番号 |
06804048
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生態
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研究機関 | 姫路工業大学 |
研究代表者 |
大谷 剛 姫路工業大学, 自然・環境科学研究所, 教授 (60244688)
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研究分担者 |
遠藤 知二 神戸女学院大学, 人間科学部, 助教授 (60289030)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1996
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キーワード | 1個体追跡法 / 遭遇空間 / チョウ / ベッコウバチ / ヤマトシジミ / キオビベッコウ / オオゴマダラ / タイムチェッカー(観察補助器) |
研究概要 |
ヤマトシジミ、オオゴマダラ(チョウ)、キオビベッコウ(狩りバチ)を用いて遭遇空間の研究を行った。 ヤマトシジミに関しては、合計60時間のデータに基づいて行動型の記載を行い、行動カタログ表、および他団体との遭遇表が得られた。ヤマトシジミは他種との遭遇はごくわずかで、同種他個体との遭遇もあまり多くない。その中で、雄はときどき探雌飛翔を行い、雌に比べると他個体との遭遇をかなり積極的に求めている。この雄の遭遇空間が雌の被捕食率を低くしている可能性が論議された。 オオゴマダラの調査は、1996年の5月と7月の2回沖縄県石垣島で行った。5月にはマーク蝶の分散調査を行い、1個体追跡は5月と7月に約103時間、実施することができた。ヤマトシジミと同様、行動型の記載、行動カタログ表の作成を行い、オオゴマダラの遭遇空間を考察した。 キオビベッコウに関しては、1995年と1996年に約573時間の個体追跡を行った。観察された114回の遭遇のうち、同種他個体との遭遇は約7割りで、その12.3%は雄との遭遇であるが、チョウの観察と同様に、雌は交尾を迫る雄から逃げようとしていた。 1個体追跡法による入力を効率よく行うために、電子手帳による直接入力を開発した。行動型の直接入力は可能になったが、入力の省力化というメリットよりも入力ミスとデータ消滅のデメリットがその使用範囲にかなりの制限を設けてしまうことが明確になった。 そこでタイムスケール記録用紙への記録が能率よく行うための「タイムチェッカー」を開発した。発光ダイオードが記録用紙のタイムスケールに沿って5秒間隔で光っていくもので、初心者でも簡単に使用できる。
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