研究課題/領域番号 |
06805021
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
熱工学
|
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
近久 武美 北海道大学, 工学部, 助教授 (00155300)
|
研究分担者 |
菊田 和重 北海道大学, 工学部, 助手 (90214741)
金野 満 茨城大学, 工学部, 講師 (90205576)
|
研究期間 (年度) |
1994 – 1995
|
キーワード | 燃焼 / 排気 / 噴霧 / 相似 / 寸法効果 / 空気導入 / 混合 / ディーゼル |
研究概要 |
本研究は高速噴霧拡散燃焼現象を普遍化する一つのアプローチとして、燃焼の相似性に着目し、燃焼経過、燃焼生成物、ならびに熱伝達に関するスケール効果について理論的ならびに実験的検討を試みたものである。 まず、NOの生成特性に関して化学反応計算からスケール効果について検討を行い、相似燃焼系では時間スケールに比例した生成量となることを予測した。次に、燃焼の相似性とそれに基づいた燃焼生成物や部材温度の予測理論を作成し、実機における計測データとの比較を行った。その結果、模型実験装置のデータから、実サイズ機関の排気や壁面温度を理論予測通りに推定可能であることが確認できた。一方、噴霧中の空気導入特性に関する理論式の作成とその実験的検証を行い、噴霧燃焼現象を普遍化するための一理論式を提唱することができた。 他方、定常拡散噴流火炎中の温度分布や渦構造の観察、ならびに試作定容燃焼装置を用いた噴霧燃焼現象の可視化解析を行い、相似性を生じるメカニズムについて様々な視点から解析を行うことができた。また、こうした実験的な研究ではデータの収集と解析に限界があるので、KIVA-IIコードを用いた燃焼の3次元数値シミュレーションの準備と改良を行い、本計算プログラムの計算精度に関する影響因子をある程度解析することができたが、燃焼をシミュレートするに足るレベルの計算を行うまでには至らなかった。 以上、本研究により当初の計画にほぼ沿った成果を挙げることができたが、燃焼の相似性の精度と適用限界、ならびにその発生メカニズムの解明のためには、さらに多くの研究が必要であると言える。
|