研究概要 |
前年度に矩形断面を有する管風洞、2種類を用いてマッハ数4〜4.5の超音速流を発生させることができることを確認したので、今年度は、円形断面の管風洞を作成し高圧側に窒素ガス,ヘリウムガスを入れ、マッハ数5〜6までの生成を静圧測定により確認した。観測位置は、ノズル出口から610mmより始まり500mm毎に下流にむかって6カ所に設置した。さらに高圧側に等量比0.2〜0.5の酸素過剰のプロパンガス混合気を初気圧1.1〜1.7気圧で入れ、容積一定の条件で燃焼後の圧力15.5気圧になるように着火燃焼させた。この高温燃焼ガスを下流に流し、膨張平行部で700〜1200Kの高温源を得ることに成功した。この高温の超音速流は、ほぼ80ms持続した。この流れの中に正ペンタンの液体燃料を150気圧に予圧して10ms程噴霧した。ラバルノズル下流約2m付近からこの燃料の着火.燃焼が10ms程続くことを発光測定、圧力測定より確認した。この燃焼による発光は4m迄観測できたが、それより下流はダンプタンク部になり観測できなっかた。この燃焼部分はノズル下流2mから下流にいくにしたがって、より長時間観測された。この観測結果を用いて、管内位置と時間との関係を表すX-T線図がえられた。燃焼中の圧力上昇量より、超音速流中での発熱量を求めた結果、燃料の低発熱量の数十%であった。 この結果、超音速流中で燃料を燃焼、発熱させ得ることを確認したので、今後燃焼効率を上げる等の燃焼研究ができるであろう。
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