研究概要 |
本研究では,主に以下の2点について調査・研究を行った。 1.高齢者を主な対象として,「映像・音響関連製品」「OA機器・文具関連製品」「家事関連製品」「調理関連製品」「理美容・トイレ関連製品」「空調関連製品」「暖房製品」「照明関連製品」の8つのカテゴリの一般家庭電化製品のカタログ調査を行い,高齢者対応と考えられる製品を抽出した。各カテゴリ毎に製品の機能的特徴や形態的特徴の分類・整理を行った結果,全カテゴリに共通して「使いやすさへの配慮」「わかりやすさへの配慮」「快適性への配慮」「安全性への配慮」の4つの観点で共通する特徴が抽出された。 今後の展開として「使いやすさへの配慮」「わかりやすさへの配慮」については,スイッチの大きさ,形状,レイアウト,操作手順等について数量的把握を行い,定量的に分析する予定である。「快適性への配慮」については,高齢者等にアンケート調査・ヒアリング調査を行い分析する予定である。また「安全性への配慮」については,ヒアリング調査を行い,高齢者の身体的特徴や精神的機能特性等との関連から分析する予定である。 2.肢体不自由者を主な対象として,日常生活動作を「調理」「食事」「起床・就寝」「整容・入浴」「用便」「作業・教養」「着衣・脱衣」の7つのカテゴリに分類し,肢体不自由者対応製品のカタログ調査の分類・整理から,各動作と製品の対応関係が整理された。 今後の展開として,各製品にみられる機能的特徴や形態的特徴の抽出・分類・整理を行い,動作との関連について明らかにする。また各特徴の他の製品に対する応用方法についても検討し,肢体不自由者等に対する製品設計の方法について整理する予定である。
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