研究課題/領域番号 |
06805052
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
建築環境・設備
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研究機関 | 九州芸術工科大学 |
研究代表者 |
古賀 唯夫 九州芸術工科大学, 芸術工学部, 教授 (30038955)
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研究分担者 |
田村 良一 九州芸術工科大学, 芸術工学部, 助手 (20253544)
森田 昌嗣 九州芸術工科大学, 芸術工学部, 助教授 (20243975)
佐藤 陽彦 九州芸術工科大学, 芸術工学部, 教授 (10038953)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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キーワード | 肢体不自由者 / 高齢者 / 物的環境 / デザイン方法論 |
研究概要 |
本研究は高齢化社会における物的環境のあるべき方向を探るために、高齢者の生活特性や日常生活で使用している生活機器・器具の利用実態、使い難い機種調査、及び家族との同居から老夫婦、独居生活となった際の必要生活機器・器具について調査分析を行った。 高齢者の身体機能特性を観察すると、高齢化に伴って身体機能は低下し、その状況は身体障害者の障害特性・動作特性と類似の傾向を示しており、「人間の老化は身体障害に至る不可避的な道筋」と考え、身体障害者の物的環境形成要素としての人間要素である障害者とそれを介助する介助者、機械・機器要素としての生活機器・器具・住宅設備機器と環境要素としての生活空間をいう4要素と抽出し、これらの4要素を有機的に統合することによって彼らに適した物的環境を形成することが可能であることを明らかにした。特に人間要素のうち身体障害者に関しては、寝たきり状態の超重度障害、中等度障害、重度障害、健常者に近い障害者のレベルという分類を行い、この障害者のレベルに高齢者を対応させ、物的環境形成計画を行うことが望ましいことを提唱した。 然しながら、経済的側面から考えると身体障害者や高齢者の身体機能特性はそれぞれに異なっており、そのすべてに対応させることは不可能であり、物の機能を基本機能と二次的機能に分けて基本機能については出来るかぎり障害程度・動作特性別のグル-ピングによって物的環境を計画し、二次的な機能、すなわち身体障害者個々の特性についてはオプションとしての部品レベルで対応することが望ましいと結論づけた。
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