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1994 年度 実績報告書

シリルメタル化を鍵過程とする新触媒反応の開発

研究課題

研究課題/領域番号 06805078
研究機関大阪大学

研究代表者

茶谷 直人  大阪大学, 工学部, 助教授 (30171953)

キーワードシリルメタル化 / ヨードトリメチルシラン / アセチレン / パラジウム / ビニルシラン
研究概要

本研究は、有機ケイ素化合物の遷移金属錯体への酸化的付加よりケイ素-遷移金属結合を有する新規触媒活性種(シリルメタル種)を発生させ、そして、その活性種の炭素-炭素多重結合へのシリルメタル化を鍵過程とする新しい触媒反応の開発を目的とするものである。本研究の独創性としては、Me_3SiI,Me_3SiBr,Me_3SiCN,Me_3SiN_3などのようなハード-ソフトの組み合わせから成る有機ケイ素化合物を遷移金属錯体に酸化的付加させるという意外性が挙げられる。今年度における研究から、以下の知見を得ることができた。
(1)パラジウム錯体存在下、末端アセチレン、ヨードトリメチルシラン、有機亜鉛から位置および立体選択的にビニルシラン誘導体が生成することを見いだした。位置選択性は完全である。立体選択性は用いる亜鉛試薬の構造に大きく依存することがわかった。有機亜鉛としてジアルキル亜鉛を用いた時、選択性は高く、モノアルキル亜鉛では選択性が低下した。この反応はビニルシラン合成として有用なだけでなく、反応機構的にも興味ある反応である。
(2)上記反応にヨードジシラン、ヨードトリシランが適用できることがわかった。これにより、従来合成困難であったビニルジシラン、ビニルトリシラン類が簡便に合成することが可能となった。この方法により新しい有機ケイ素材料への展開の可能性が開けた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 茶谷直人: "Pd-Catalyzed coupling Reaction of Acetylenes,Iodotrimethylsilane,and Organozinc Reagents for the Stereoselective Syntheses of Vinylsilanes" J.Org.Chem.60(印刷中). (1995)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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