ポリアニリン及びポリアニリン誘導体を合成して電気粘性流体の分散剤としての評価を行った。ポリアニリンを出発原料としてN-アシル化ポリアニリンを合成した。このアシル化ポリアニリンをシリコンオイルに分散させて電気粘性流体とした。このアシル化ポリアニリンは電場下において高い粘性、応力変化を引き起こし、1mmの間隙に電圧4KVを印可して剪断速度200(sec-1)で測定した場合において粘性変化が約10倍程度可逆的に変化する。しかしながら、剪断速度を1000(sec-1)と高くした場合においては2倍程度と減少し、剪断速度依存性が見られた。またこのアシル化ポリアニリンは非水系で働くが、乾燥条件によってもER効果が異なることが判明し現在熱処理効果について検討中である。さらに分散性を向上するために比重の軽いポリスチレン粒子表面をポリアニリン層で被覆してポリアニリン被覆粒子の作成を行った。ポリアニリン単独の場合に比べて分散性の向上が見られた。
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