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1995 年度 実績報告書

マルチステップずり流動下の絡み合い構造ダイナミックス

研究課題

研究課題/領域番号 06805085
研究機関長岡技術科学大学

研究代表者

五十野 善信  長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (30135321)

研究分担者 高野 敦志  長岡技術科学大学, 工学部, 助手 (00236241)
キーワード高分子 / 粘弾性 / からみ合い / 非線形 / 動的弾性率 / 緩和弾性率 / ずり変形 / ゴム状平坦領域
研究概要

大変形に重畳した微小振動応答より得られる微分動的弾性率(その実部は変形中のゴム域の高さに対応する)をプローブとする高分子濃厚系の絡み合い構造変化を様々な変形様式で観測し、次の結果を得た。
1.新規直交二軸レオメーターの試作と直交微分動的弾性率の観測: 互いに直交する2つのずり面を用い、大変形と微小振動を独立に与えることのできる新規直交二軸レオメーターを試作した。これにより、きわめて高精度の直交微分動的弾性率の測定が可能となった。
階段状大ずり歪に対する応力緩和と直交微分動的弾性率の測定より、変形初期のゴム域の高さの歪依存性が長時間領域での緩和弾性率の歪依存性と一致することを見いだした。したがって、大変形下での非線形粘弾性は絡み合い構造変化によると結論できる。
2.ずり速度ジャンプ法による絡み合い構造転移の観測: ずり流動開始後の応力生長と微分動的弾性率の測定より、粘度が線形生長するとき微分動的弾性率G'(ω,γ;t)は一定で、その値は線形貯蔵弾性率G'(ω,O)と一致し、高ずり速度においても初期の粘度が線形生長する領域ではG'(ω,γ;t)はG'(ω,O)に一致するが、粘度生長が非線形生長に移るときG'(ω,γ;t)も低下しはじめ、非線形粘度生長に対応する絡み合い構造転移が観測された。さらに高ずり速度から低ずり速度へジャンプさせても、G'(ω,γ;t)は高ずり速度における値から変化しなかった。
以上の結果より、高分子濃厚系の非線形粘弾性と絡み合い構造変化の対応関係、ならびに絡み合い構造変化の非可逆性が明らかになった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Isono,Yoshinobu: "Chain Contraction and Change in Entanglement Structure of Well-Entangled Polymer in Large Shearing Deformations" Macromolecules. 28. 5154-5155 (1995)

  • [文献書誌] Isono,Yoshinobu: "Stress Relaxation and Change in Entanglement Structure of Polyisobutylene in Large Shearing Deformations" Polymer. 36. 1635-1638 (1995)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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